神縄・国府津-松田断層帯の重点的観測・研究

神縄・国府津-松田断層帯の重点的観測・研究

神縄・国府津-松田断層帯は、首都圏近郊に位置し、今後30年間にM7.5の地震が0.2-16%の確率で発生すると予測されている日本でも最も切迫度の高い活断層である。こうした背景から、震源断層の位置・形状や活動履歴などの性質を調べ、強震動予測の精度の向上を目指した重点的な調査研究が、2009年度から3ヶ年計画で始まった。この研究には地震研究所の他に、東北大学,東京工業大学、防災科学技術研究所、産業技術総合研究所、神奈川県温泉地学研究所が参加している。

2010年度は伊豆衝突帯北西部の地殻構造や神縄断層の西方延長を明らかにするために、反射法地震探査を実施した。この地域は、火山噴出物によって活断層が覆われていることから、神縄・国府津-松田断層帯の活断層分布やひずみの分配など基本的な情報が不足しているところである。また、神縄断層の延長部にあたる御殿場地域で浅層反射法地震探査を行った。これらの結果、富士山の東北東麓に神縄断層よりも南方に位置する新たな活断層の存在が明らかになった。また、富士山北東麓部に分布する御殿場泥流下に伏在する断層とそれに関連する地層の変形構造を見出した。

また、強震動予測のため、国府津-松田断層が関東地震と同時に破壊する地震シナリオを構築し、強震動予測に着手した。断層破壊が、1923年関東地震の東側から始まり、相模湾断層および国府津-松田断層に乗り移って進展するケースなどを検討し、海溝型地震と内陸地震の両者の震源の特徴が反映された、新しい強震動予測を試みた。

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